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あなたが死んでも代わりは・・・。「休みたいなら辞めろ」問題。 [時事問題:未分類]

「あなたが死んでも代わりはいるの。」

労働人口の3人に1人は、年収200万以下です。

触れずにいようと思ったのですが、ネットで大きな物議をかもし出しているこの問題に触れておきましょう。

「休みたいなら辞めろ」発言は暴論?正論? ネットで波紋広がる<4月27日J-CASTニュース>
「休みたいならば辞めればいい」――。そう会見で述べたとされる日本電産の永守重信社長の発言への反響が広がっている。連合会長がメーデーで非難したのに続き、ネットでも永守発言に対して多くの「意見表明」がされた。批判が多いが、なかには「正論を言ってくれた」と支持する声もある。

■「会社が儲かればなんでもありなのか?」
 永守社長は2008年4月23日の記者会見で「休みたいならば辞めればよい」と発言したと報じられた。   「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」  と述べたとされている(asahi.com 2008年04月23日)。  その後、連合(日本労働組合総連合会)の高木剛会長が4月26日のメーデー中央大会で、この発言を「言語道断」と激しく批判。J-CASTニュースが報じたところ、同ニュースやYahoo!ニュース、livedoorニュースなどのコメント欄や個人のブログ、掲示板に、たくさんの読者の意見や感想が書き込まれた。その多くは、永守発言への批判的なコメントだ。   「IT関連で働いています。会社でかなりの残業をやらされて過労死に追い詰められた同僚のことを思い出しました。このような発言は許せないですね。会社が儲かればなんでもありな会社なんですか?」(Yahoo!コメント)   「『休みたいなら辞めろ』って酷い。そりゃ、仕事もろくにしないで休みまくってる人もいるんだろうけど、言い方ってあるでしょ。うちの叔父さんはほぼ休みない状態で働いて髪真っ白になったし(まだ30代)、お父さんは前の会社の社長が無能なせいで働き詰めで欝(うつ)にまでなった」(モバゲータウン日記)   「武田鉄矢の『こら、鉄矢』って曲でお母さんが『休みたいと思えば死ね』なんて言っているけどあれは肉親だから許される事。会社がいくら親近感ある存在だろうがこう言う言語は、反発招くだろうな。と言うものの休みを取りたくてもなかなか出来ない現状だけど」(livedoorコメント)   「だいぶ昔になるけど、ウチの会社でも『年休を取ったら余剰人員と見なす』って言ってた管理職がいた。当然、部下からは嫌われまくりで、定年で辞めるとき、部下は全員無視してお祝いもなにもしなかった」(J-CASTコメント)

■「こういう気持ちでなければ中小企業はつぶれてしまう」
 このようにそれぞれの体験にもとづく批判が多数寄せられた一方で、数は少ないが、永守社長の発言に賛成する意見もあった。中小企業の経営者としての立場から「休みたくても休めない現実」を訴えるものや、「倒産するよりはマシ」と考える意見など、さまざまだ。   「この発言の何がいけないんでしょう?実際中小企業はこういう気持ちで一致団結してやってなければつぶれますよ。この発言を批判できる人間は公務員かあるいは庶民の生活を知らないゴールデンウィークには高い金払って海外旅行にいける大企業の人間だけですよ」(Yahoo!コメント)   「休み休みって、ただ単にラクしたいだけだろ! 俺は将来、独立する為に今は頑張って働いてるよ。月180時間の残業だぜ。有給を全消化するヤツには仕事で絶対負けない」(Yahoo!コメント)   「日本電産の社長がいるおかげでどれだけ倒産しかけた企業の『正社員』とその家族の人生が豊かなものになっているかを考えて欲しいものだと思います。倒産した社員(=非労働組合員)のためにどれだけ高木委員長が頑張ってきたのか知りませんが、少なくても日本電産の方が税収に結びつく成果を上げてきた以上、批判は慎むべきたと思います」(J-CASTコメント)

■「オバマ大統領候補はしっかりと休暇をとっている」
 バブル経済末期の約20年前、「24時間、戦えますか?」とビジネスマンを鼓舞するCMが流行した。永守社長の発言はあのリゲインのCMの歌を思い出させるが、週休二日制が定着した今では、「24時間働く」のは時代遅れということなのかもしれない。  ゴールデンウィークが始まり、海外へ旅行に出かける人たちのニュースがテレビで流れる。その一方で、ネットのニュースを見てコメントを書き込む人もいれば、パソコンに向かって仕事をしている人もいる。  同じく、「この連休中も仕事をしている」という弁護士の落合洋司さんはブログで次のように書いている。   「私自身は、社会に出た後、現在に至るまで、この社長発言のような感覚で生きてきている(適度に休んではいますが)ので、言っていることはよくわかりますが、そういった姿勢、やる気というものと、経営管理の立場での在り方というものは、やはり、きちんと区別し切り分けて進めないといけない、ということではないかと思います。   日本人(特に、やり手と呼ばれるような人々)の根底に流れている、こういった感覚が、過労死にもつながるような過重労働を生み、日本各地で様々な不幸を生み出している、という面も、見逃すべきではないでしょう。   先日、ニュースを見ていて、アメリカ大統領候補のオバマ氏が、激しい選挙戦の中、しっかりと休暇をとり家族と何日かを過ごした、ということを知り驚きましたが、そういったことが当然のこととされるような、より成熟した社会を、日本も、そして私自身(連休でも働いている)も、目指さなければならない、ということなのかもしれません」


日本電産社長は、否定をしているようですが、ダークな噂の絶えない会社でありますので、本当のところはわかりませんね。
それ以前に現在では、この発言自体が一人歩きし、各種ブログやコミュニティでは熱い討論が行われています。

さて、この発言のどこに問題があるのでしょうか。

まず、必然として、余人をもって変えがたき人間など、存在しないに等しいのです。
日本でトップを走る企業でも、経営者はこう言います。
「誰がやっても変わらない。」
つまり、自分がいなくては会社が回らないと考えている人がいるとすれば、それは勘違いまっしぐらの"痛い人"です。
効率化を行うことにより、数ヶ月の訓練をすれば、熟練したスキルを得ることができます。
研究職等の一部特殊な職業の人間には、そもそもこの発言自体に関わることが無いはずなので除外しておきましょう。

すなわち、休みが取れない程の業績や、人員で企業が存在しているとすれば、それは経営責任で、かく言う日本の世界に恥ずべき低レベルな経営者の怠慢なのです。
世界の先進国の企業やコングロマリットでは、経営者ほど忙しく、末端ほど労働時間が短いのは周知の事実です。
末端が過労死するほど働いていない世界の先進国の企業は、日本ほど熟練していないのでしょうか。
その答えは否。でしょう。
日本の経営レベルが低いのは、この発言を見てもよくわかります。
過労死が世界共通語になっている現状が、恥ずかしいと考えないのでしょうか。

物理の20世紀が終わり、バイオ、環境、ロボットの21世紀と言われている現代社会では、資源の無い日本にも多くの伸びシロがあると言えます。
低賃金で馬車馬のように働き、日本の労働者に厳しいと言われる労働基準法を更に破る労働条件で働き続ける人口をこれ以上維持してはいけないのです。
これこそ日本の内需向け企業が低調な原因であり、改善すべき喫緊の課題です。

反論として、倒産するよりましという意見もありますし、休みたいけど休めないと言う意見があるようです。
しかし、倒産するよりましと言うのは本当でしょうか。
労働者を使えるだけ使い過労死させることを前提としているような企業が倒産することが、本当に問題でしょうか。
それこそ、経営スキルの無い中小企業が、従業員に責任転嫁している結果と言えるのではないでしょうか。
労働者を低賃金で馬車馬のように働かせる企業が、存在する事自体問題なのです。
労働者以下の人間がいなければ経営して行けないような経営スキルなら、経営者を続けるべきではない。
さっさと退き、売却するなり経営効率を上げるなりすべきなのです。
最も代わりがいるのは、役に立たない経営者なのです。

IT土方と言われる人たちは、固定給より残業代が高いと言われます。
残業を前提とし、有給消化しない事を前提とする企業では、一生経営者とIT土方の良好な関係を築くことはできないでしょう。

これでは、国際競争力を保てる筈がありません。

日本の企業は、国際競争力を保つために、ワークライフバランスを見直し、過労死が世界共通語でなくなるように努力しなくてはなりません。
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